DCジャックはインジャックサイド 9V駆動 プリント基板 内部表記LGW V1.1 2010
裏のシリアルナンバーが損失していましたが、海外で2013年に購入しています。筐体下部にBJF DESIGNと表記されていないため2012年から購入年の2013年と推定して扱っています。
オペアンプはTexas Instruments製TLC272CPを使用しています。抵抗材は金属被膜抵抗で統一されています。目を引くのはクリッピングに使用されている2つの緑色のLEDです。LEDは色によって順方向電圧が異なることから、クリッピングに使用した際、色によって音色に変化が現れることは理論的に見ても立証されています。Bodyポットはよく見ると6端子の物を使用しています。オリジナルLittle Green Wonderを構成する重要な要素を充たしていることが確認できます。
MAD PROFESSORの最初期から販売された機種の一つで、元はMAD PROFESSORの回路設計を行っているBjorn Juhl(ビョルン・ユール)氏の自身のブランド『BJFE』の同名のオーバードライブから引き継ぐ形で生産されています。
回路構成もBJFE版Little Green Wonderと同じくTube Screamerをベースに、Bodyノブに2連ポットを使用し、LEDクリッピングを使用しているなどの特徴を踏襲していますが、製造時期において細かなコンポーネントの違いがあるようで、その出音調整は異なっていると海外フォーラムにおいてビョルン氏が解説しています。
コンセプトとして、「BJFとしてチューブスクリーマという古典的なペダルを作るとどのようなペダルが生まれるのか」という問いに対して作られ「定番(Tube Screamer)に馴染めない人に向けて使ってみてほしい」というのがビョルン氏の答えでした。
コンセプトとして、「BJFとしてチューブスクリーマという古典的なペダルを作るとどのようなペダルが生まれるのか」という問いに対して作られ「定番(Tube Screamer)に馴染めない人に向けて使ってみてほしい」というのがビョルン氏の答えでした。
Tube Screamer、所謂TS系は特徴的なミッドの高さとカットされた低域からTS臭さともいえる特徴があり、ひとによってはアンプに毛布を掛けたような、こもった音に苦手な印象を受ける人も少なくはないと思います。
本機はMAD PROFESSORのファクトリーライン製造のモデルです。2010年から台湾で製造がはじまりました。二層のPCB基板ですがスルーホール部品で作られています。生産時期によって使用されているコンポーネントが変更されているとのことですが、本機は比較的初期の生産品です。本機の個体差としてはBodyノブが最小位置で6時を示す仕様があり、Bodyノブシャフトの固定痕を確認すると、固定した際にできる傷跡が他に見受けられないため、出荷当時からの仕様と判断しました。
工場生産される前にはハンドワイヤード版Little Green Wonderとして販売していました。こちらは筐体の素材が亜鉛製で重く、電源ジャック口が丸いというハンドワイヤード版特有の仕様もさることながら、塗装が深みのあるコバルトブルーをしているためファクトリー版とはすぐに見分けがつきます。音色はファクトリー版に比べてさらに低域が厚い覚えがありますが、10年以上前に手放してしまったため現環境では比較はできません。
個人的にLittle Green Wonderというモデル名はMAD PROFESSORの製品なかでも好きな名前です。音像のイメージにマッチしていて、声に出して読みたい語感もよいです。GreenというのもTube Screamerを連想させるキーワードとして機能しています。ハンドワイヤードの高級感のある厚塗りの塗装もよいのですが。私はファクトリー版のアルミ筐体の下地がうっすら透けているターコイズグリーンもさわやかで気に入っています。
コントロールはボリューム、ボディ、ドライブの三つ。
ボリュームの音量調整はボディとドライブ位置に影響が強く、ボディを絞るほど低域寄りに音量が上がり、ドライブを上げるほどボリュームも上がります。全体的にヘッドルームが高くボディを最大、ドライブを最小にした音量が最も上がらない設定においてもユニティゲイン位置は12時となりました。通常のTSと違いかなりクリーンに寄った設定が可能で、ボディノブを操作することによりイコライザー的な味付けができるブースターとなります。稼げる最大ボリュームはブースターに特化したペダルと比べると控えめですが、原音以上に音量は稼げています。
ボディはこのペダルのキャラクターを変化させるための特徴的で重要なノブです。基準となるポジションが12時とされているようなので12時に設定してみると、全体的に締まった印象を受けました。私の個体は6時地点が最小位置になるのですが、標準の12時地点といえるポジションに設定してみると若干中域が盛り上がっていますが、ほぼ原音と差が無いフラットな設定となりましたので、私の個体はノブの初期位置がズレているのではないかと思います。
ボディはこのペダルのキャラクターを変化させるための特徴的で重要なノブです。基準となるポジションが12時とされているようなので12時に設定してみると、全体的に締まった印象を受けました。私の個体は6時地点が最小位置になるのですが、標準の12時地点といえるポジションに設定してみると若干中域が盛り上がっていますが、ほぼ原音と差が無いフラットな設定となりましたので、私の個体はノブの初期位置がズレているのではないかと思います。
左へ回すと低域が特に強調された、全域がブーストされた状態になります。歪みの質にも変化が現れます。ドライブ位置にもよりますが、飽和感を伴なったジュージューとしたファズっぽさのある低域が野太い暴れた歪みです。
右に回すと全体的に音が整理されて締まる感じを受けます。レンジが狭まるのですが、高域の木漏れ日のようなキラキラ感が残っている艶のある音色です。歪みの質も変化して歪みがシャープでまとまった歪み方になります。特定の帯域が突出しているような感じは無く、大人しい印象を感じました。
ドライブは歪みの量を調整します。元になったTube Screamerと異なり最小位置ではクリーンな設定が可能です。12時地点でもしっかり歪み、低域を強調させたボディコントロールと合わせるとディストーション寄りな歪みも可能です。全体的にミッドが強調されないため、深く歪ませても籠った感じは受けません。
ヘッドルームが広く全体の音量を稼げるため。ボディを上げた時の分離の良いコードワークや、ボディを下げた時の倍音豊かな太いリードトーンと用途の幅が広いペダルです。
ビョルン氏の定番機に馴染めない方向けというのは確かで、設定次第では高中域の出方や、歪み方に微かに面影を残しているのですが、豊かな低音と、どのボディ設定にしても過度にミッドフォーカスされないこのペダルはTube Screamerらしさをあまり感じられません。TS系の定番的なイメージとは真逆の方向に突き進んだペダルです。
本機は亜鉛筐体のハンドワイヤード版と共に現在生産終了しています。ファクトリー版は後継機としてBodyノブを廃止し、EQをトレブルとベースに分割させたThe Green Wonderとして販売されています。また近年新しく始まったオリジナルケースによるハンドワイヤード版として、第四番目の機種として販売が再開されました。こちらはトップジャック仕様となっており従来のLittle Green Wonderと同じ3ノブ仕様として生産されています。
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