2024発売 ポルカドットにツルりとした質感 MXR筐体 赤LED サイドジャック トゥルーバイパス
DCジャックはインジャックサイド 9V駆動 ベージュのプリント基板 基板表記ASSY REV (A0) 10/24/2023
オペアンプはTexas Instruments社 UA741CP ゲルマニウムダイオードには1N270にグリーンのラインが入っているもので、ここのダイオードの選定に時間を掛けたのではないかと思います。セラミックコンデンサを使用し、抵抗材は金属被膜で統一しています。重量は375gと、丁度82年ヴィンテージと現行の中間の重さでした。ノブの白線には蓄光塗料を使用してるため、暗闇で微かに光ります。
本機は3200台限定で生産されたRandy Rhoards distortion+の初期型ポルカドットバージョンです。内部ブックレットは2000番台、シリアルナンバーはMMI 21から始まりますが、基板の表記には2023年とあります。実はこのペダルは前々から計画は発表されていました。ランディ・ローズの姉Kathy Rhoads(キャシー・ローズ)氏が2022年12月7日にInstagramにて、実際に使用していたペダルボード愛称The Chip Panに組み込まれたdistortion+の解析に開発チームが訪れた写真を投稿しています。ボードの内部を開いたのは実に40年ぶりでした。この投稿の時点でキャシー氏が、長い間開発していたと記していますので、22年以前から計画は始まっていたのかもしれません。
ランディ・ローズはMXR党といっても良いほど、MXR製のペダルを愛用していました。
Quiet Riot時代からdistortion+と10BAND EQを愛用しています。アンプはPeavey Standard 260というソリッドステートアンプで、マーシャルとは程遠く、歪まないこのアンプではdistortion+と10BAND EQに頼って音を作っていたと推測されます。
その後、オジーのバンドに加入した際は、Marshall 1959 Super Leadを使用し始めます。このSuper Leadは1980年のオジーとの初ツアー前にカスケード接続に改造されており、通常のSuper Leadより歪みが増していました。彼の生前の写真からはディストーションノブは最大に設定されているものが多く、歪みは常に最大で使用していたのではという憶測もありますが。私はアンプの仕様時期において調整していたのではと考えています。この頃からdistortion+は、アンプに追加する歪みとしてブースター的な用途として使われ始めました。
ランディは1979年頃には10BAND EQ、distortion+、stereo chorus 、flangerこれらを筐体ごと一つの巨大な筐体ボードに組み込み、プリセットをリレースイッチにて切り替えて使用していました。内部の様子はMXR公式のRR104Cの動画で撮影されています。ランディの使っていたdistortion+の内部にはTexas Instruments社 UA741CPマレーシアが映っています。他のコンポーネントも確認するかぎり初期のスクリプトロゴではなさそうです。このペダルボードはピート・コーニッシュ製のような精密な作りでは無かったため、ノイズやトラブルを多く抱えていたことも知られています。そのノイズを聞いたオジーが『ポテトを揚げてるフライパンみたいだ』と皮肉ったのが愛称Chip Panの由来です。
コントロールはアウトプットとディストーションの二つ。
ここではRR104のモデルに比較的近い1982年製、UA741CP マレーシア製を搭載しているdistortion+ '82と比較して評価していきます。二つのノブを12時に設定した場合、RR104と'82はほぼ同じ歪みと音量に聞こえます。この状態でボリュームを上げていくと若干ですが、RR104のほうが音がクリアというわけではないんですが新しい音がします。歪みの質や音量が高いというわけでは無いですが、新しいパーツの音のような……これは本当に些細な違いなので動画でも伝わらないかと思います。可変域は'82と同じで、ディストーション0でアウトプット最大がユニティゲインになる仕様もそのままです。
ディストーションですが、ここもほぼ同じに聞こえました。しっかりとヴィンテージ版のdistortion+の荒々しく、ジューシーで元気のある音が再現されています。もう少し深く踏み込んで比較するなら、少しだけdistortion+ '82方がミッチリ詰まっている倍音がします。その分RR104は、まだ擦り切れていないクリア感があり、ここにパーツの摩耗による違いが表れているんじゃないかと思われます。
トゥルーバイパスを採用したことで、バイパス時の音痩せ対策がされていますが、一つ問題がありました。個体差かもしれませんが、私のRR104は音量を上げて使用した際にエフェクトオンにすると小石が転がるようなポップノイズが目立ちます。これはオン状態でフットスイッチ周りをグリグリいじってもノイズが目立つのでちょっと気を付けないといけない仕様です。フットスイッチは'82ヴィンテージのようなカチッとした踏み心地では無く、現行distortion+のようなクリック感のあるパチッとした感じで、ここは拘ってほしかった惜しい点です。
本機のポルカドットRR104は既に生産を終了しました。全世界3200台という数字は私から見れば、決して少ない生産数には見えなかったのですが、購入するのはとても大変で、販売を知ったころにはどこも予約を終了していました。その翌年2025年にはランディのもう一つの愛機コンコルドを模したRR104Cとして再販売されました。こちらはノブやフットスイッチなど全ての金属部分にゴールドパーツを使用しており見た目はずっと華やかです。RR104Cの紹介動画で内部がチラッと映り、ICやダイオードの詳細は分かりませんがおそらくポルカドットと同じ中身に見えます。限定生産品ですが、2026年現在はまだ在庫がダブついている状態です。価格は正直に言って、ヴィンテージdistortion+と比べてみても高いと思いますが、ランディ・ローズに親しみを感じるおじさん世代向けの価格設定なのかなと思います。あとはdistortion+では珍しいトゥルーバイパス仕様なので、普段distortion+の音痩せに難儀している方にも向いていますが、費用対効果はランディへの愛着の深さで変わります。
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