Diaz Texas Square Face

Diaz Texas Square Face

Diaz Texas Square Face 全体像
2001年製 緑色のMXRより少し大きいDeltron製(459-0020と思われます) LEDなし トゥルーバイパス
DCジャックの位置は筐体上部 ノブはチキンノブが二つ 9V駆動 トランジスタがソケット式になっており付属の石に変更可能。ケース内に差し替え用のトランジスタと予備のノブ足が二つ付属
ゲルマがNTE103 NPN(片方が黒く塗られていますが、同じNTE103だと思われます)、シリコンがNTE123Aが2石 一部回路が黒くマスクされています。ファズフェイスの回路が元ですが、抵抗値が変更されているとのこと。

Cesar Diazセザール・ディアス氏は過去のインタビューを読むと壮絶な生まれな方です。プエルトリコからアメリカに渡って79年にスティービー・レイヴォーンと出会い、アンプのレストアや改造で評判となり通称「アンプドクター」と呼ばれました。
レイヴォーン最後のスタジオアルバム「In Step」ではレイヴォーン本人から頼まれて音作りに協力し、ローリング・ストーンズやクラプトンとの仕事も引き受けています。
元々ミュージシャン志望で、ストーンズとの仕事の後にキース・リチャーズからボブ・ディランに紹介され、彼のもとで11年間ギターテックやバンドツアーメンバーとして仕事をした後、93年に独立。アンプやペダルを販売するDiazを起業しましたが、2002年に亡くなりました。

本機はディアス氏生前の品で、電池収納位置にサインが入っています。本来なら裏蓋と基盤の間に絶縁のためウレタンチップフォームが挟まれていますが、当時の私は、劣化が激しかったため捨ててしまいました。付属のNTE123Aはメタルキャンパッケージではありませんが、同期の中古品にもこちらと同じものが付属されていたため、時期によってはコンポーネントの違いがあると思われます。

初期型は電池駆動のみ、こちらはDCジャックが付けられた後期型になります。
初期型もトランジスタが脱着可能だったかは分かりかねますが、後期型はゲルマとシリコン、またはハイブリッドにして使えるようにしたと当時の説明があります。
日本で代理店LEP INTERNATIONALが販売していた頃は既にディアス氏は亡くなっていましたが、彼の同僚でその後を引き継いだPeter McMahonピーター・マクマホン氏が製作を続けていたそうです。

コントロールはボリュームとファズ 

ボリュームはあまり稼げないため、3時まで上げます。
ゲルマでの歪みは低域よりですが引っ込んだ感じがあまり感じられず、ファズフェイスとしては太いのですが、粗めの歪み方をします。低音弦のローポジを弾いた感じがレイヴォーンっぽい感じがしますが、本人が使用していたことと筐体のグラフィックからくるプラセボ感も否めないです。元々Diazはフェンダーのアンプのリペアやカスタマイズを得意としていた方ですので、フェンダーのアンプに合わせた調整をしてありそうです。
ギター側のボリュームの追従も良いです。チャリチャリと鳴るタイプではなく角が取れた丸い響き。
DC9Vセンターマイナスで駆動可能ですが、ノイズが乗りやすいため電池での使用を推奨します。
Diaz Texas Square Face 内部基板と付属のトランジスタ
当時の私は、このペダルの背景を全く理解しておらず、ゲルマとシリコンを同時に試せるうえ小型でDCジャックも付いた便利なファズとしか思っていませんでした。当時私はジミヘンの機材を開発・設計したロジャーメイヤー製のオレンジ色のaxisを使っていたのですが、ゲルマで作られたクラシックも試したくなった時に、このペダルをたまたま見つけて購入した覚えがあります。当時はロジャーメイヤーは過小評価されていたのかロケットシリーズは1万円前後でしたが、このペダル一つで2台買うより安い理由もあったと思います。

本機は生産終了しておりますが、Diazはピーターマクマホン氏が引継ぎ、社名をHomestead Ampsに変更しました。
Diaz Texas Square FaceはHomestead Amps The Preacherとして製作が続けられているとのことですが、あまり流通していないようです。