Diaz Texas Ranger

 

Diaz Texas Ranger

Diaz Texas Ranger 全体像
2010年製 黒のMXRより少し大きいDeltron製(459-0020と思われます) LEDなし トゥルーバイパス
DCジャックの位置は筐体上部 ノブは赤いチキンノブが二つ 9V駆動 ケース内に予備のノブ足が二つ付属
NTE103 NPNゲルマニウムを一つ使用した、レンジマスターの流れを汲むペダルです。

代理店LEP INTERNATIONALのシールが貼られているので、2002年に他界した会社オーナーのCesar Diazセザール・ディアス氏亡き後の品です。裏蓋にはコンポーネンツの表記と、ディアス氏亡き後も製作を担っていたPeter McMahonピーター・マクマホン氏のサインが入っています。使用コンポーネントをしっかり明記する姿勢にはブランドの誠実さが感じられます。
ピクチャーはカウボーイ文化の象徴で幸運のお守りとされる蹄鉄です。Diazのペダルはどれもテキサスをモチーフにしたもので、ファズは保安官、トレモロはテキサスに生息するアルマジロです。カラーバリエーションは豊富ですが、その日の気分で変えていたようなので筐体の色違いによる特色などは無いとされています。

コントロールはボリュームと3モード切り替えスイッチの二つ。

ボリュームは9時くらいが原音と差がない位置です。
ここから右に回すごとに緩やかにボリュームが上がりますが、現代的なクリーンブースターと比較すると最大音量は控えめです。
右のスイッチをHI/MID/LOに切り替えることで、トレブル・ミッドを強調するレンジマスターの音色に味付けを加えることができます。
このペダル単体でもMIDやLO設定にすると歪があります。全体的にトレブル・ミッドが前に出てきますのでクリーンアンプに使用した場合はエンハンスの効いた歯切れのいい音になります。
HI:高域が強調され、レンジマスターとしてのブースト機能が最も発揮されます。
MID:中域が強調され、若干歪みが加わります。チューブスクリーマーをブースターとして使用したような感じもあります。
LO:高・中域がプッシュされた中に低音が加わりますが、低域が暴れ気味なので一番歪んでいます。フルレンジブースターというには味付けが濃すぎるの好みが分かれると思います。
ギターボリュームにも追従し、LO設定が一番可変幅が大きく豊かな鈴鳴りで、HIだと枯れたトーンが味わえます。
DC9Vセンターマイナスで駆動可能ですが、ノイズが乗りやすいため電池での使用を推奨します。

レンジマスターは本来、ブリティッシュロック全盛期に小型アンプをクランクアップさせ歪を作ったり、元のダークな出音のアンプに明るさを取り入れるために使われてきました。本機も本来の使い方ができますが、3モードの切り替えにより、アメリカンミュージック・ブルースマン向けに作られたペダルです。フェンダー党のディアス氏らしい設計といえます。本機の愛用者で著名な方といえばフィリップ・セイスでしょうか、Diazのペダル3種すべてをフェンダーアンプにて使用しています。
Diaz Texas Ranger 内部基板
本機は生産終了しておりますが、Diazはピーターマクマホン氏が引継ぎ、社名をHomestead Ampsに変更しました。
Diaz Texas RangerはHomestead Amps The Undertakerとして製作が続けられているとのことですが、あまり流通していないようです。

また近年では、Diazのファズ、レンジマスター、トレモロ3種全てのクローンを販売するChris King Robinsonクリス・キング・ロビンソン氏なる方(結構お若く見えます)のPedal Pawnという英国の企業も出てきました。代理店にLEP INTERNATIONALが付いているため日本国内でも購入が可能です。
評判は上々のようで、既に中国製の外見がそっくりのクローンのクローンペダルまで出ています。本質を求めるならば、どちらも内部コンポーネントをしっかり確認してから購入することをお勧めします。